身体のGPS機能を高める

身体のGPS機能とは

身体は知らず知らずのうちに自分の身体がどれくらいの大きさで

手の長さはどれくらいで、足の大きさはこれくらい・・・などと

情報を統合して身体の最新の状態を認知している例えとして私は使っています。

身体を認知するための情報とは

環境を記録して、自分の位置や向かっている方向を教えてくれる目や三半規管。

情報を記録して、膝が痛いなど身体の状態を教えてくれる足の裏。

そして、筋、腱、靭帯、骨、関節などの動き。

これら体性感覚から頻繁に受ける情報を脳が統合して記憶することで身体の状態を

絶えず最新版に更新しているのです。

この機能によって、身体の傾きや位置のズレが生じた関節の筋肉を収縮させたりして変化させ

把握したりしています。これは、「ボディスキーマ」と言われ

自分の身体の姿勢や動きを制御する際に働く無意識のプロセスです。

ボディスキーマの機能

背の低い扉を見て、「少しかがんで通ろう」ととっさに思ったことはありませんか?

これは、自分の身体の大きさや状態を直感的に感じているからです。

体性感覚などの情報を元に無意識に身体の動きや姿勢などを調整するのです。

姿勢が悪くなるメカニズム

猫背をイメージしてください。

脳は、良い姿勢の記憶とは違うので良い姿勢に修正しようとします。

これは、無意識のプロセス「ボディスキーマ」の機能です。

でも、この猫背が長引くと「慣れ」が生じ、

姿勢の情報が上書きされ、普段の姿勢が猫背になってしまうのです。

もちろん柔軟性や筋力の問題も関係してますが、慣れから自然に修正されることが

できなくなるのです。

慣れの状態を正しく元に戻すには

慣れで自然に修正されることが望めなくなった場合、

外から刺激を与えて、身体の認知を変えていく必要が出てきます。

それにはトレーニングやリハビリなどで

正しい動きや姿勢と実際の動きや姿勢のズレをチェックして修正、更新していく

「運動学習」が大切になるのです。

運動刺激は、身体のGPS機能を最新にし、正しい状態にするという重要な役割ですね。

ボディスキーマとボディイメージ

ここに関係してくるのがボディイメージ(身体の感覚)です。

ボディイメージとは、意識的にもつイメージのことになります。

運動学習するには、自分の身体に意識を向ける必要があるのです。

ボディスキーマは、運動学習によって絶えず更新され最適化されています。

それには、身体を把握して、どのように動かすのか運動能力を上手に使うために

自分の身体のボディイメージが不可欠なのです。

この2つの機能は相互関係になります。

最後に

身体には、いろいろな刺激が大切です。

まずは、大人になるとやらなくなるでんぐり返しとか飛ぶ、引くなど

日頃に動きの経験値を高めていくところから始めましょう。

 

 

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