高血圧 対策と予防のすべて
1 高血圧とは何か 知っておくべき基本情報
高血圧とは、血圧が通常よりも高い状態を指します。
人間の血管に流れる血液は一定の圧力を持っており、その数値が基準よりも高くなると高血圧と診断されます。
健康を維持する上で、高血圧は見逃してはならない重要なサインの一つです。
1‐① 高血圧の定義と診断基準
高血圧の診断基準は、
現在、収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHgから
収縮期血圧160/拡張期血圧100へと今年4月から変更されることになりました。
これは国際的な流れや日本人を対象とする研究結果に基づいてになります。
血圧が正常値を超えると、動脈硬化や心臓病のリスクが高まりますが、
高血圧の判断がより難しくなってきたと思います。
高血圧は自覚症状が少なく、気づかぬうちに進行することがあります。
そのため、定期的な健康診断や自宅での血圧測定が推奨されています。
早期発見・早期治療により、合併症のリスクを低減できるでしょう。
1‐② 高血圧の危険性とは サイレントキラーにご注意
高血圧は「サイレントキラー」と呼ばれることがあります。
これは、目立った症状がないまま様々な健康障害を引き起こすからです。
例えば、心筋梗塞や脳卒中など、命に関わる重大な症状が高血圧によって発生することもあります。
そのため、高血圧の管理は非常に重要です。
生活習慣の見直しや適切な医療のもと、血圧を適正範囲内に保つ努力が求められます。
生活習慣を改善することで、高血圧によるリスクを抑えることができるでしょう。
1‐➂ 高血圧の原因 知っておきたいリスクファクター
高血圧を引き起こすリスクファクターには、遺伝的な要因と後天的な要因があります。
遺伝的要因としては、家族に高血圧の方がいる場合、そのリスクが高まります。
後天的要因としては、過度な塩分摂取、過体重、暴飲暴食、運動不足、ストレスなどが挙げられます。
これらのリスクファクターを避け、バランスの良い食生活、適度な運動、ストレスの管理といった生活習慣の改善に努めることが
予防につながります。
また、早い段階での改善が、健康な体を維持する鍵となります。
2 日常生活でできる高血圧の予防
高血圧は成人病のもとともされる健康問題です。予防するには日々の生活習慣を見直すことが大切です。
食生活の改善、定期的な運動、ストレスの管理が三大要素となります。
毎日の小さなことから始めて、心地よい生活習慣を築いていきましょう。
2‐① バランスの良い食事で血圧を管理する
バランスの良い食事を心がけることは高血圧予防に不可欠です。
野菜、果物を豊富に摂り、塩分の摂取を控えることが推奨されます。
加工食品や外食が多いと無意識のうちに塩分を過剰に摂取することになりがちです。
自炊をすることで塩分をコントロールしやすくなります。
また、肥満予防のためにも炭水化物の取り過ぎに気を付け、たんぱく質や必要な脂肪を適量摂取するようにしましょう。
積極的に水分を摂ることも、体内のナトリウム濃度を下げるために有効です。
ごはんのときに心掛けるだけで、血圧を管理する一歩になります。
2‐② 適度な運動が高血圧予防に効果的
身体を動かすことは血圧を下げるだけでなく、全体的な健康維持に役立ちます。
毎日少なくとも30分程度の適度な運動を心がけると、血流が良くなり高血圧予防につながります。
ウォーキング、ジョギング、水泳など自分の体に合った運動を見つけ、続けていくことが大切です。
無理な運動はかえってストレスになりえますので、自分のペースを守ってまずは習慣化することが重要です。
週に数回、リズムをつけて運動することで、高血圧のリスクを減らし、元気な日々を送る手助けとなるでしょう。
2‐➂ ストレス管理の重要性とその対策方法
私たちの身体はストレスを感じると、血圧が上昇することがあります。
ストレス管理は高血圧予防にとっても必要な対策の一つです。
ストレスを感じたときには、深呼吸をする、瞑想をする、好きな音楽を聴く、などでリラックスを図るのが有効です。
また、十分な睡眠を取ることも大切です。
趣味や習い事を持つことでリフレッシュできる時間を作るのもよいでしょう。
ストレスは誰にでもありますが、それをどのように扱うかが健康に影響します。
自分なりのストレス解消法を見つけ、心穏やかな毎日を送りましょう。
3 お医者さんに相談 高血圧治療の第一歩
高血圧は放置すると心筋梗塞や脳卒中、腎不全など命に係わる併発症を引き起こすリスクが高くなります。
ですから、早めの治療が重要です。
症状を感じたときや人間ドックの結果に不安を持ったときは、迷わずお医者さんに相談することが何よりも大切です。
医師と協力して治療計画を立て、健康な生活を取り戻しましょう。
3-① 高血圧治療の標準的アプローチ
高血圧治療の標準的アプローチはライフスタイルの改善と薬物療法の組み合わせです。
まず、適切な食事管理、定期的な運動、塩分の制限、禁煙、適正な体重の維持など生活習慣の見直しに注力します。
これらは医薬品に頼らず血圧を下げる効果があります。
しかしながら、生活習慣の改善だけでは不十分な場合、医師の指導のもと、降圧剤を用いた薬物療法が開始されます。
定期的な通院で血圧のコントロールを図り、目標とする血圧値を目指していきます。
3-② 薬物療法の選択と副作用
高血圧の薬物療法には様々な種類の降圧薬があり、人によって最適な薬は異なります。
まずは医師が患者様の年齢や合併症、生活習慣などを考慮し、最も適した薬を選択します。
例えば、ACE阻害薬やカルシウムチャネルブロッカー、利尿薬などが知られています。
しかし、これらの薬にはそれぞれ副作用があり、むくみや咳、めまいといった症状が起こる場合があります。
ですのでまずは、降圧薬などの服用は、生活習慣を改善した上で数値が改善しない場合の対処と考えた方が良いでしょう。
副作用が発生した際は、決して自己判断で薬の服用を中止せず、直ちに医師に相談してください。
医師は症状に合わせて薬を調整したり、代替薬に切り替えたりすることで、安全かつ効果的な高血圧治療をサポートします。
3-➂ 医療機関を選ぶポイント
医療機関を選ぶ際には、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
治療の成功は機関選びに大きく影響されるからです。
第一に、専門的な高血圧治療を行っているかどうかが重要です。
医療機関によっては、高血圧を専門とする医師が在籍している場合があります。
そういった医師に治療を任せることにより、より専門的な知識と経験を活かした治療を受けられるでしょう。
また、地元のクリニックから大学病院まで選択肢は広がりますが、継続的な治療が必要なため、
通院しやすい立地の医療機関を選ぶことも重要です。
最終的には、薬を渡すだけの医療ではなく、納得できる説明を受けられる事と
信頼関係を築ける医師を持つ医療機関を選ぶことが、
長期にわたる高血圧治療における成功のカギとなります。