呼吸を整えて唾液を有効活用

はじめに

私たちの体は驚異的なシステムで、その中には日々の生活に不可欠な機能があります。

その一つが唾液と呼吸です。

これらは普段あまり意識せずに利用していますが、どちらも生命維持に欠かせない役割を果たしています。

この記事では、唾液と呼吸の関係について解説します。

唾液の役割とその重要性

唾液は私たちの口腔内を潤すだけでなく、食べ物の消化を助け、口腔内の清潔を保つ役割も果たしています。

特に、口腔内のバクテリアバランスを保つことで、虫歯や口臭を防ぐ働きがあります。

唾液腺から分泌される唾液の量は、1日およそ1~1.5ℓ。

一定量というより食事の時は多くなり、1分間に約4mlだそうです。

 

唾液のおかげで食べ物が食道を通りやすくなり、

また、ご飯やパンに含まれる炭水化物の分解や口内を清潔に保つ殺菌作用があります。

 

唾液が作られる場所は、耳下腺、顎下腺、舌下腺で耳の下から顎にかけて3か所あります

(左右合わせて5か所)が、ストレスや薬物の影響、

そして驚くべきことに呼吸の状態によっても変わることがわかっています。

呼吸の影響

呼吸は酸素を体内に取り入れ、余分な二酸化炭素を排出するという基本的な生命活動です。

しかし、それだけでなく、心拍数や血圧、神経系の働きにも大きく影響を与えます。

また、呼吸は私たちの口腔内の環境にも影響を及ぼします。

特に口呼吸は、口腔内が乾燥し、唾液がうまく回らなくなってしまい、

バクテリアバランスが乱れる原因となることが知られています。

そのため、

・虫歯や歯周病になりやすい

・口臭の原因

・風邪やアレルギーの原因

・歯並びが悪くなりやすい

・ほうれい線など口回りの老化や嚥下障害を引き起こす原因

・無呼吸症候群の原因

などが挙げられます。

呼吸の影響が不良姿勢をもたらす

口呼吸は頭部が前に突出す頭部前方変位になり猫背を助長します。

口を開けて呼吸をするとき、顎が後退して気道が狭くなり息がしにくくなるため

気道を確保するため、頭が前に出てくるのです。

呼吸の確認

唾液を有効活用し、全般的な口腔の健康を維持するためには、

鼻呼吸が重要です。

 

まずご自身が口呼吸が鼻呼吸が確認してみましょう。

①舌の位置は、上にありますか?下にありますか?

 舌に落ちていれば通常口呼吸をされているようです。

 

舌は上あごに付き、前歯の裏側に舌先が付いているのがニュートラルポジションです。

運動指導をする場合も鼻呼吸で変えることを一番先にお願いしています。

唾液の分泌を促す方法

唾液を有効活用するためには、鼻呼吸というお話をしてきました。

では、唾液の分泌を促す簡単な方法をご紹介します。

早口ことばです。

口や舌の動きが良くなると食べ物の咀嚼がスムーズになり、唾液の分泌量も増え、

消化吸収力が高まると言われています。

・隣の客はよく柿食う客だ

・ろうにゃくなんにょ(老若男女)

・生麦生米生卵

・派出所で手術中

・新春シャンソンショー

舌を噛みそうですが、楽しんでトレーニングしてくださいね。

まとめ

このように、唾液と呼吸は密接に関連しており、私たちの健康に大きな影響を与えます。

鼻呼吸は、口腔の健康を維持し、猫背の改善にもつながります。

健康のためには、早口ことばで唾液の分泌を促すなど簡単なことから続けてみましょう。

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